■2018.7.1号 No346
救護義務違反は35点
救護義務と報告義務を常に心がける
  2017年10月、A交通のBさんは、乗客がコンビニに立ち寄り再乗車した後、本線に戻るため車両をバックさせました。
 その際、立っていた歩行者Cさんに接触。慌てて前進し停車しました。Bさんがルームミラーで確認していると、Cさんが車両の左側まで来ましたが、乗客に発進を促されため、Bさんは窓も開けず、その場を立ち去ってしまいました。
 Cさんは運転手が謝罪もせずに現場を立ち去ったため、警察に通報しました。警察により車両が特定され営業所に連絡。その後、Bさんは事故係と警察に出頭しましたが、曖昧な供述をして警察の印象をさらに悪化させ、警察には合計3回呼び出しを受けました。
 事故案件を警察は検察庁事故係に送検。検察からも呼び出しを受けています。
 道交法72条1項に「交通事故(物損事故含む)があったときは、運転者等は、直ちに車両等の運転を中止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等、必要な措置を講じなければならない」とあり、違反した場合は10年以下の懲役または100万円以下の罰金の刑事処分となります。
 行政処分では、救護措置義務に反して被害者の救護や警察への連絡をせずにその場を立ち去ってしまえば、「救護義務違反」とされてしまいます。相手が救護を拒否しても、救護義務違反を構成する「救護義務」と「報告義務」の2つのうち警察に対する「報告義務」を怠れば、救護義務違反をとられかねません。
 救護義務違反は一般違反行為より重い処分となる特定違反行為にあたり、35点の加点となります。
 今回の件は、救護義務違反は問われなかったものの60日の免許停止処分になりました。刑事処分は未定です。
 事故の大小によらず、救護義務と報告義務を常に心がけることが重要です。

【訂正とお詫び】
 6月15日号の実戦道交法の記述に誤りがありましたので左記のように訂正するとともに深くお詫び申し上げます。
■中段27行目
(誤)前歴1回は4点で90日の免許停止→(正)60日
【東京地連道交法対策委員会】