2022.5.15号 No413 サポートカー限定免許――取得できるのは普通免許のみ――

■2022.5.15号 No413
サポートカー限定免許
取得できるのは普通免許のみ

道交法改正で5月13日より「サポートカー限定免許」が新設され、限定免許に新たな制度が導入されることになります。
令和3年度中に満65歳以上となる方を対象に「サポカー補助金」を創設した経緯を踏まえ、安全運転サポートカーの普及推進を受けて制度導入となりました。
安全運転支援装置が搭載された普通自動車を運転することができる免許ですが、安全運転支援装置とは、「衝突被害軽減ブレーキ」と「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」を指しています。
衝突被害軽減ブレーキは、車載レーダーなどにより前方の車両や歩行者を検知し、衝突の可能性が高い場合には自動でブレーキが作動する機能です。
また、ペダル踏み間違い時加速抑制装置は、発進時やごく低速での走行時にブレーキペダルと間違えてアクセルペダルを踏み込んでしまった場合に、エンジンを抑え、加速を抑制する機能です。
そのうえで、「サポートカー限定免許」で運転できるクルマは、衝突被害軽減ブレーキが道路運送車両の保安基準に適合するもので、さらに同ブレーキとペダル踏み間違い時加速抑制装置が、それぞれ国土交通大臣の性能認証を受けているものに限られます。
20年以降の製造車に限られ、後付けの装置については、対象にならないので注意が必要です。
「サポートカー限定免許」を取得できるのは、普通免許のみとなっています。申請(切り替え)は任意で運転免許の更新申請と併せて行うことも可能です。
しかし、この限定免許はあくまでも運転者の申請によるものであり、普通免許に限定されることから、多くの高齢者が乗る軽自動車は対象外で、実効性があるかは不透明です。
この制度導入に併せて更新時に75歳以上で、誕生日の160日前の日以前の3年間に一定の違反のある人は運転技能検定の受験が必要となります。
対象となる違反は、信号無視、速度超過、通行区分違反、通行帯違反、横断歩行者等妨害、安全運転義務違反、携帯電話使用等他で、ATU東京共済の給付実績でも、業務中での違反が多い種目が対象となっています。
【東京地連・道交法対策委員会】