2022.10.1号 No419 軽傷に思えた事故が重大事故に――甘くみず、組合法対部へ相談を――

■2022.10.1号 No419
軽傷に思えた事故が重大事故に
甘くみず、組合法対部へ相談を

2021年度ATU東京共済の違反ベスト3は信号無視、通行禁止違反、歩行者等妨害等違反となっています。違反基準が不明瞭との声が多い、歩行者等妨害等違反での事故について報告します。
N労組のF組合員は、今年の1月8日の業務中に言問通り上野桜木交差点を根津方向に青信号で右折する際、前方から横断歩道を渡り始めた女性のショルダーバックの肩紐がF組合員が運転するタクシー車両のフェンダーミラーに引っ掛かり、転倒しそうになった事故事案がありました。
当初、Fさんの弁では、相手の女性はケガとも言えない軽傷で事故は自分が悪いと思い、組合に相談しませんでした。数日後、ほかの組合員から組合に相談すべきとの指摘を受けて連絡しました。法対部による現場検証等の作業は望まないとのことだったので、事故担当の下谷警察署へ同行のみ行いました。
しかし、軽傷と思われた相手女性から「1ヵ月の加療が必要」との診断書が警察に提出され、下谷警察署担当官から「横断歩道上での交通事故は大変厳しい」との指摘がありました。軽傷事故が重傷人身事故になってしまったことから、組合法対部は急遽「減刑嘆願書」を作成し、高額な罰金の軽減を文書にして準備し、5月16日、東京地検の呼び出しに応じ、法対部も同行して提出しました。
結果、加点7点と罰金50万円の略式命令が下りました。反省点として「横断歩道上での対歩行者事故は厳罰」になる可能性が非常に高いことを十分に認識していなかった点です。横断歩道上では十分に注意を払い、特に歩行者、自転車、バイク、キックボードとの事故は細心の注意を払うことを心がけ、万一、事故を起こした場合は内容の大小を問わず組合法対部に相談するように心がけましょう。また、歩行者等妨害等違反は、はっきりとした検挙基準がなく検挙する警察官の判断と裁量にゆだねられる状況があります。
過去にドライブレコーダーの画像が証拠となり違反取り消しとなりました。不当な検挙の場合、警察署に証拠画像を持参するのも一つの方法です。
【東京地連・道交法対策委員会】