2022.10.15号 No420 交通事故時の違反点数――警察への通報と怪我人の救助を確実に――

■2022.10.15号 No420
交通事故時の違反点数
警察への通報と怪我人の救助を確実に

ハンドルを握ることを仕事にしている私たちは違反と事故は他人事ではありません。今号では、交通事故における違反点数について改めて確認しておきたいと思います。
基本として交通事故の違反点数については、交通違反をしたことに対する「基礎点数」と、交通事故で相手を死傷させたことに対する「付加点数」があります。また、ひき逃げや当て逃げをした場合は「措置義務違反」として別途に点数が加点されることになります。交通事故の違反点数には、①一般違反行為(信号無視、放置駐車違反)に付けられている基礎点数。②特定違反行為(酒酔い運転、ひき逃げ)に付けられている基礎点数。③交通事故を起こした場合の付加点数。④当て逃げ事故の場合の付加点数があります。
人身事故の場合、違反点数・付加点数ともに2点が付きます。そのために、最低でも4点は違反点数が付くことになります。「ちょっとした事故を起こしたが、交通違反はしていないのに」と思うかもしれませんが、交通事故を起こしてしまったこと自体が「安全運転義務違反」という交通違反にあたるとして、違反点数2点が付くことがあります。
安全運転義務違反だけでなく、信号無視やスピード違反、進路変更禁止違反などの違反があった場合はさらに基礎点数が加算されていきます。例として、交通事故で相手に全治2ヵ月の怪我を負わせてしまい、相手方にも事故の責任がある場合の付加点数は6点。相手方に事故の責任がない場合は9点となります。これに安全運転義務違反の2点が基礎点数として加算されることになります。
合計点数が8点となると、免許停止の前歴が1回もない場合で30日間の免停、合計点数11点で90日間の免停となります。また、直近1年以内に違反をしていた場合は、累積点数が加算されることになります。さらに、90日免停の対象になると過去3年の点数が加点対象となり、免許取り消し案件になる可能性があります。事故に遭った時は警察への通報、怪我人の救助を確実に行い、会社と組合への連絡を怠らないようにしましょう。
【東京地連・道交法対策委員会】