2023.12.1号 No432 多発するジャパン タクシーの車内事故――自動ブレーキシステムを理解して――

■2023.12.1号 No432
多発するジャパンタクシーの車内事故
自動ブレーキシステムを理解して

D交通労組のT乗務員は、今年からジャパンタクシー車両の担当となり、8月25日午前5時55分頃、乗客2人を乗せて首都高速道路3号線下り池尻ランプより、用賀方面へ時速60キロで走行中、突然、自動ブレーキが作動。乗客の女性1人が前方の運転席後部の手すりに顔面を強打し、瞼上を裂傷する怪我を負いました。
T乗務員はすぐに三軒茶屋ランプで首都高速を降り、安全な路肩に停車して警察と消防に通報した後、乗客の救護にあたりました。
乗客はT乗務員によるシートベルト着用の声掛けもなく、シートベルトは未装着でした。
当初から、T乗務員は自動ブレーキの誤作動による事故だと主張していました。その後、トヨタ自動車の担当者がD交通に出向きT乗務員、D労組執行部、会社役員が同席し、事故のドライブレコーダーの映像を確認。一旦、担当者は会社に持ちかえり、社内で検証した事故原因の結果を再度報告に来ました。
その説明によると今回の事故は「プリクラッシュセーフティ(衝突被害軽減ブレーキ)」が作動したとのことでした。 このシステムは衝突の可能性が高いと判断した時、ブレーキペダルが踏まれる強さに応じて確実に停車させるためにブレーキ力を増強するもので、それが作動したためであったことがわかりました。
ジャパンタクシー車両の車内事故は少なくなく、シートも滑りやすい素材になっているため、シートベルト着用の声がけで着用の徹底が必然となっていますす。
また、今回のようなブレーキシステムの発動を理解した上での運転走行で、車内事故を未然に防止することが重要です。
今月からキャンペーンがはじまります。事故のないよう気をつけましょう。
【東京地連・道交法対策委員会】