2015.8.1号 No294 不起訴処分決定 事故後対応の迅速性を痛感

 ■2015.8.1号 No294
不起訴処分決定
事故後対応の迅速性を痛感

日の丸自動車交通労組足立支部のОさんが昨年4月に昭和通りで起こした人身事故で、1年以上が経過した今年の7月になって不起訴処分が決定しました。
事故内容は、2014年4月10日の午前0時9分頃、昭和通りを銀座方面から上野方面へ実車走行中に、日本橋2丁目10番5号先のアンダーパス下り線を上ったところで、歩行者横断禁止の昭和通りを泥酔して横断していた歩行者をはねたものです。直ちに事故現場とドライブレコーダーの画像を確認したところ、①歩行者横断帯のない道路上での事故であること。②昭和通りをアンダーパスから地上に上がり、アンダーパスに入ろうとしての事故であり、車やバイク以外に人が横断していることが予見できないこと。③夜間のために対向車や商店の明かりにより、歩行者が見えづらいこと―などが判明しました。
このことから、誰にでも起こり得る事故と判断して組合本部に相談。組合全体の問題として対応する方針を出しました。2日後には顧問弁護士に相談し、その翌日には中央警察署に免許証の加点入力保留の申し立てをしました。
現場検証は、一週間後の同じ曜日と時間にあわせて東部法対部にも対応してもらい、江東総合法律事務所の吉益弁護士、佐藤弁護士立会いのもとに総勢23人で取り組みました。営業車に弁護士も乗り込み、当日と同様な運行を再現したビデオ録画により現場の見取り図を作成しました。当事者とビデオをもとに、事故を検証した結果、アンダーパスをくぐり地上に上がったところで歩行者に気づき、事故回避行動をとっても結果として間に合わないことが判明し、そのことを中心に検察に対応することを確認しました。こうした取り組みとともに怪我をした被害者にも誠意をもって対応し、被害者側からも検察に当事者を厳罰にしないよう嘆願が取れました。
その結果、本人には免許センターから「今回の事故で加点入力はしない」と連絡があり、免許証を守ることができました。さらに刑事処分も不起訴となりました。事故後対応の迅速な取り組みの重要性を痛感させる取り組みとなりました。
【日の丸自交労組足立支部法対部】