2024.11.1号 No441自転車の飛び出し死亡事故――現場検証が功を奏し加点2点に

■2024.11.1号 No441
自転車の飛び出し死亡事故
現場検証が功を奏し加点2点に

2023年11月24日、午前3時頃、A交通労組のEさんは練馬区春日町の環状8号線側道路上交差点にて春日町交番交差点方面から川越街道方向へ進行中、自転車に乗った女性を撥ねてしまい被害者は死亡してしまいました。
事故現場は環状8号線に入る側道の交差点で、車道幅約6メートルの片側一車線の道路で、事故当時は深夜の時間帯で歩行者は少なく、事故現場は渋滞していませんでした。
Eさんは、春日町交番交差点方向から川越街道方向へ40キロメートルから50キロメートル(制限速度40キロメートル)で進行し、交差点の信号機は「青」でした。
Eさんが現場交差点を通過しようとしたところ、右から歩行者信号が「赤」であったにもかかわらず、自転車に乗った被害者の突然の飛び出しを現認したときに急ブレーキをかけたものの避けることができず、撥ねてしまいました。
A交通労組法対部はEさんから相談を受け、顧問弁護士に弁護を依頼。何度も弁護士と現場に行き、検証をした結果、しだいに周辺の状況が見えてきました。
①Eさんからは細い鉄パイプの柵で右側の状況がほとんど見えない。②被害者の自転車は左側の車(Eさん)を全く確認しないまま、一時停止もせずに交差点に進入したことがEさんのドライブレコーダーに撮影されていた。③Eさんが被害者を発見した位置は18・15m手前で、時速40キロメートルで走行する車の停車距離は19・40mで衝突は避けられない状況などがわかりました。
法対部は現場検証後においても弁護士と検証結果の考察を何度も行い、事故現場の見取り図を詳細に作成して検察庁との交渉もすすめてきました。
その結果、半年後の今年5月に不起訴処分が確定し、行政処分は運転免許証加点入力保留の申し立てを提出したこともあり、安全運転義務違反2点の入力のみで済みました。法対部の素早い対応が功を奏し、良い結果を生み出しました。
【東京地連・道交法対策委員会】