2023.7.1号 No428 タクシー乗務員のあおり運転――該当7項目の再確認を――
■2023.7.1号 No428
タクシー乗務員のあおり運転
該当7項目の再確認を
今号は、「あおり運転」の事例についていくつか紹介します。
「あおり運転」で記憶に残るのは東名高速での死亡事故や大阪では車がバイクに衝突し死亡させた事故ですが、警視庁管内の逮捕者1人目はタクシー乗務員でした。
青梅から世田谷にある営業所までの高速道路にて、元トレーラー運転手でタクシー乗務員のОさんは、前を走るトレーラーの運転が気に入らないと前に回り込み、急停車させ口論が始まりました。相手は「ドライブレコーダーが付いてるからあなたが不利だ」と立ち去りましたが、残されたОさんはその場で110番通報しました。
通報を受けた指令室は理解できずに高速捜査隊に相談したそうですがその間にОさんは最寄りの警察署へ出向き、調書のような書類にサインした後、組合に相談。しかし、Оさんは組合に加入しておらず、トレーラー部分と運転車はナンバーが違うので見つけるのは困難ではないかと伝えられました。
その後、捜査隊はNシステムで検索し、2ヵ月後に相手トレーラー運転手を特定。事情聴取をして被害届を提出させました。結果、Оさんは手錠をかけられることになってしまいました。
さらに、タクシー乗務中に「あおり運転」で通報された案件もあります。同じ世田谷営業所に務めるTさんは、前述の事件の際には別の会社に在籍していたので「あおり運転」で免許証がなくなったり、逮捕されることを知りませんでした。
Tさんは運転に自信がある方で、夜日勤の際、江東区牡丹3丁目付近で前車が信号で停まろうとしているところを右側から追い抜いたと通報されました。
後日、ドライブレコーダーで確認すると執拗にあおっていることがわかり、課長とともに深川警察署に出頭しました。厳罰を覚悟していましたが、交差点安全進行義務違反で2点、9千円の違反金という処分で済み、警視庁管内初の営業中「あおり運転」摘発という不名誉は何とかまぬがれることができました。
みなさんは「あおり運転」に該当するかもしれない7項目について知っていますか。忘れた方は道対部員に聞いて下さい。
【道交法対策委員会・原島委員】