2014.12.1号 No282 小型化速度自動測定装置を生活道路で試験導入 交通事故抑止
■2014.12.1号 No282
小型化速度自動測定装置を生活道路で試験導入
交通事故抑止
2014年8月から12月にかけて、有識者による会議「交通事故抑止に資する取締り・速度規制等の在り方に関する懇談会」が開催されました。
そのなかで、速度管理の必要性、速度規制や速度取締りの現状などが審議され、12月末には「交通事故抑止に資する取締り・速度規制等の在り方に関する提言」をまとめています。
提言の「交通事故抑止に資する取締りの在り方について」の項では、取締りが必要と判断した箇所においても取締りはできないとして「取締りスペースの確保が困難な生活道路や深夜など警察官の配置が困難な時間帯における取締りが行えるような機器の導入を前提に研究していく必要がある」としています。
こうしたうごきのなかで、警察庁は10月30日、歩行者らが交通事故にあいやすい住宅地や学校周辺の生活道路での速度取り締まり強化のため、小型化した速度自動測定装置を試験導入すると発表しました。
新たに導入された装置は、三脚型と固定式小型タイプの2種類。三脚型は重さ8㌔で、速度検知の本体部分が三脚から取り外して持ち運び可能となっています。固定式小型タイプは既に埼玉県内2ヵ所の生活道路に設置され、11月4日から試験運用がはじまっています。時間や場所を変えながら1~2ヵ月の試験運用の後、全国展開を検討するとしています。
提言では、交通事故抑止のため、地域住民からの具体的な要望等も踏まえ、速度取締りを重点的に行う路線、時間帯を明らかにした「速度取締り管理指針」を設定、公表するとしています。自交総連東京地連は過去に速度取締り予告看板設置を交渉で獲得しましたが、取締りの目的が交通事故の抑止であるならば、予告看板の設置は必須です。
警察庁は「取締りの必要性や効果について十分な説明を行い、警察の取締りに対する考え方を国民と共有することも必要」として、10月に「速度規制の必要性および規制速度決定の考え方」というリーフレットも出していますが「取締りのための取締り」にならないようにしてもらいたいものです。
【東京地連道交法対策委員会】