2014.12.15号 No283 道交法施行令及び施行規則改正案 悪質な違反の繰り返しで安全講習受講(自転車)

■2014.12.15号 No283
道交法施行令及び施行規則改正案
悪質な違反の繰り返しで安全講習受講(自転車)

警察庁では、2013年6月14日に公布された改正道路交通法(2013年法律第43号)の一部施行に伴い、道路交通法施行令及び施行規則の一部改正案について検討するとして、2014年11月28日から12月27日の期間でパブリックコメントを求めています。1ヵ月間、一般の意見を聴いたうえで、来年6月1日の施行を予定しています。
この改正道路交通法は2013年12月1日より施行され、自転車の違反行為についても厳罰化しています。改正点は、歩道がない道路の路側帯では、これまで自転車は左右どちら側も通行することができましたが、進路左側の路側帯の通行に限定しています。しかし、このルールも施行から1年が経過しても周知徹底されていません。
改正案の自転車に関する項目では、悪質な違反を繰り返した者に安全講習の受講を義務づけた条項において、対象となる違反を14行為定めています。
受講義務が生じるのは、危険な行為で3年以内に2回以上摘発された自転車の運転者。対象とするのは酒酔い運転、信号無視のほか、通行禁止と左側通行、一時停止の各違反、ブレーキ不装着、安全運転義務違反などです。安全義務違反にはスマートフォンを見ながらの運転も含まれます。酒を飲んで帰宅する際に何気なく自転車に乗れば、酔っ払い運転となり悪質運転者とみなされます。また、この改正案では、呼気の検査も従来の風船を膨らませる方法だけでなく、アルコール検知器での検査も合法化されることになっています。
2回目の摘発を受けた者に、都道府県の公安委員会が受講を命令する書類を交付します。手数料の標準額は5,700円。講習は3時間で、内容の詳細は施行までに決める予定としています。受講しないと5万円以下の罰金が科されることになっています。
警察庁によると、2013年に自転車の運転者に交付された交通切符(赤切符)は、受講の対象とならない違反も含めて6,796件。同庁は年間で数百人が受講命令を受けるとみています。
改正案に意見のある方は警察庁のホームページを参照して下さい。
【東京地連道交法対策委員会】