2015.6.15号 No292 改正道路交通法-自転車 6月1日から取り締まりがはじまる
■2015.6.15号 No292
改正道路交通法-自転車
6月1日から取り締まりがはじまる
2013年12月1日施行の改正道路交通法(2013年法律第43号)において、道路交通法施行令及び施行規則が改正され今年6月1日から施行されました。自転車においては実際にこの日から取り締まりがはじまっています。
自転車で悪質な違反を繰り返した者には安全講習の受講を義務づけています。対象となる違反は、①信号無視。②通行禁止違反。③歩行者用道路徐行違反。④通行区分違反。⑤路側帯通行時の歩行者通行妨害。⑥遮断踏切立入り。⑦交差点安全進行義務違反等。⑧交差点優先車妨害等。⑨環状交差点の安全進行義務違反。⑩指定場所一時不停止等。⑪歩道通行時の通行方法違反。⑫ブレーキ不良自転車運転。⑬酒酔い運転。⑭安全運転義務違反―の14の行為です。安全義務違反にはスマートフォンを見ながらの運転も含まれます。受講義務が生じるのは、危険な行為で3年以内に2回以上摘発された自転車の運転者です。3時間講習で5,700円手数料がかかります。また、受講しないと5万円以下の罰金が科されることになっています。
自転車は車道通行が原則です。改正法では、自転車が歩道を通行ができるのは、①道路標識等で指定された場合。②運転者が児童及び幼児(14歳未満、70歳以上の高齢者、一定の障害を有する身体障害者の場合)。③車道又は交通の状況からみてやむを得ない場合(例えば道路工事や駐車車両等により車道の左側部分を通行することが困難な場所を通行する場合など)―としています。
また、歩道がない道路の路側帯では、自転車は進路左側の路側帯の通行に限定されています。さらに、横断歩道では、自転車通行帯の表示がない場合、降りて歩くのが原則です。こうしたことから、「普通自転車歩道通行可」や、原動機付自転車等の通行を禁止する「自転車専用レーン」などの道路標識も新設されています。
事故が発生した場合、改正法により自転車側の責任が明確に問われるようになり、自転車の違反行為によっては過失割合が変わる可能性があります。自転車の違反行為の有無を確認することも重要となってきます。
【東京地連道交法対策委員会】