2016.12.1号 No317 人身事故 多いのは横断歩道上と信号無視

■2016.12.1号 No317
人身事故
多いのは横断歩道上と信号無視

今回は、自交総連東京地連加盟組合の協力を得て、人身事故について分析しました。2015年度は、協力していただいた50組合から15件の人身事故が報告されています。
事故内容では、15件のうち4件が2種類あり、1つは、「信号無視での人身事故」、もう一つは、「横断歩道上での人身事故」です。3件が「ドア開閉不注意での人身事故」となっています。
「信号無視での人身事故」は、いずれも罰金40万円で、傷害内容は相手に頸椎捻挫、加療7日間から10日間、自車の乗客に全治2週間を要する頭部打撲です。
「横断歩道上での人身事故」は、罰金70万円が2件、罰金50万円が1件、罰金40万円が1件となっています。傷害内容は順に、全治3ヵ月を要する右腓骨骨折、全治6週間を要する右腸骨骨折、全治1週間の頭部打撲、加療1ヵ月を要する仙骨骨挫傷です。
「ドア開閉不注意での人身事故」は、罰金20万円が2件、罰金10万円が1件となっています。傷害内容は順に、全治3ヵ月を要する腰椎圧迫骨折、加療2ヵ月を要する右第6肋骨骨折、全治6週間を要する左肘頭骨折です。
残りの4件は、「前方不注意での人身事故」が2件、「進路変更不注意での人身事故」が2件です。罰金は20万円が3件で、15万円が1件あります。
歩道上における人身事故は、歩行者用信号機が赤の場合などを除いて大半が起訴の対象といわれていますが、処分も厳しく、同じ傷害の程度でも横断歩道上での事故は他の事故より罰金額が高額になります。
また、全治3ヵ月以上を要する重傷事故だと、付加点数13点と安全運転義務違反2点で、それだけで運転免許証の取り消し対象になります。「罰金さえ払えばよい」などと考えているととんでもないことになります。高額な罰金を払った上で職業を失うこともあります。
人身事故を起こした場合、必ず組合に相談しましょう。事故が避けられないものだったケースや、会社に任せっきりにして、話をこじらせてしまったケースもあります。自分の身を守る意味でもまず組合に連絡をすることが重要になります。
【東京地連・道交法対策委員会】