2020.2.1号 No373 「ながら運転」の厳罰化――安心・安全な運行を――
■2020.2.1号 No373
「ながら運転」の厳罰化
安心・安全な運行を
改正道路交通法が、昨年12月1日より施行され、携帯電話・スマートフォンなどを使いながら車を運転する「ながら運転」が厳罰化されました。
「ながら運転」とは、①携帯電話、スマートフォンを手に持ち、通話やメールをしながら運転した場合(※ハンズフリーは除く)。②携帯電話、スマートフォンを手に持ち、画面を見ながら運転した場合。
③画像表示装置(カーナビやスマートフォンなど)の画面を見ながら運転し、かつ事故を起こした場合ーなどです。
近年、「ながら運転」による交通事故が急増していることが、今回の厳罰化の背景にあるようです。警視庁によれば、平成30年中の携帯電話使用に関係する「交通事故件数」は、2790件にも及び、過去5年間で約1・4倍に急増しており、携帯電話使用時の「死亡事故率」は、未使用時に比べ約2・1倍に倍増するという統計データも出ています。
まず「保持」というのは、車を走行中に携帯電話・スマートフォンなどを手で保持し「通話する」「メール送受信を行う」「画面を注視する」などの行為が該当し、スマホで通話しながら運転していた姿を警察官に見つかった場合、この「保持」として扱われます。
カーナビなどの画像表示装置は、手で保持するものではないため、この「保持」には該当しないようです。
改正後は、①罰則=6カ月以下の懲役又は10万円以下の罰金。②反則金=普通車は18000円。③基礎点数=3点です。
また、交通の危険の場合(=車の走行中に携帯電話・スマートフォン・カーナビなどの画面を注視しながら運転し、かつ交通の危険を生じさせる(交通事故を起こす)では、①罰則=1年以下の懲役又は30万円以下の罰金。②反則金=適用なし(刑事手続)。③基礎点数=6点です。これまで違反の前歴がない人も一発免停になる点数です。
ハンズフリーは手に持たないので運転中でも違反にはなりませんが、注意が散漫になる危険もあります。
私たちは十分留意して安心・安全な運行をこころがけましょう。
【東京地連・道交法対策委員会】