2016.10.1号 No313 予見できない飛び出し 警察の不当な対応

■2016.10.1号 No313
予見できない飛び出し
警察の不当な対応

Aさんは、2016年8月31日午後4時35分頃、246号線側道を渋谷方向に空車で進行中、世田谷区三軒茶屋2丁目12先路上において路地から飛び出してきた自転車に追突されました。
事故現場は、路面に幅3mの駐停車禁止のレッドゾーンが敷設されていましたが、一方通行の入りロの前後に違法駐車車両が停止していました。Aさんは、違法駐車車両のワンボックスカーを過ぎる手前でT字路より進行してきたBさん(80才)運転の自転車に気づきましたが、この自転車が道路を横切るように進行してくることを予見できませんでした。Aさんは、このまま進行すれば自転車と衝突すると思い、ハンドルを右に切ると同時に急ブレーキをかけ停止しましたが、間に合わず、タクシーの左フェンダー部分に追突されました。自転車を運転していたBさんは、衝突の反動でタクシーのボンネットに全身を乗り上げた後、車の前に滑り落ち、頭部を負傷しました。負傷者の安全を確保してから警察を呼び、その後、救急車を手配しました。
冷静に考えてみると、この道路は路線バス等も通る道路であり、自転車等の横切り行為は絶対にあってはならない危険行為です。
所轄署の事故担当者は、老人と子どもは赤信号と同等であるので、「Aさんの運転に非がある」と言っています。今回の事故の相手が子どもであったなら担当警察官の指摘もわからなくはありません。しかし、5~6m先、しかも横から出てきた自転車の運転者が老人(80才)であるかは全く判断できるものではありません。
担当警察官は人身事故、診断書、救急車の手配の3点セットで検察庁と行政処分課に書類を送致するとのことで、一切交渉には応じませんでした。
組合側は、免許証の加点入力停止の申立書と事故現場見取り図、現場の写真を行政処分課に送付し、現在その結果待ちとなっています。
行政処分審査課(警察)では、事故担当警察官の申し送り書が優先され審査されます。今回の件についても警察の対応は不当であり、このような国民不在の前近代的な行政は許されません。
【北部ハイタク共闘会議・法対部】