2015.12.15号 No301 不起訴でも加点 入力させない取り組みが必要
■2015.12.15号 No301
不起訴でも加点
入力させない取り組みが必要
靖国通りの神田須田町の交差点でAさんの運転するタクシーが取り締まりにあいました。交差点に進入した際に信号が青から黄色に変わったとのこと。納得がいかなかったので、白バイの警察官に、「納得できないのでサインはしません。裁判で争います」と告げると、警察官から普通の青キップの代わりに、「交通違反通知書」という黄色い紙を渡されました。
Aさんは、出頭日に指定された出頭場所(交通執行課墨田分室)に行き、取調官と面談をして、取り締まりの異議申し立てをしました。取調官がその内容を検察に上げてからしばらく経っても裁判の通知もなく反則金の支払い催促もこなかったので不起訴になったようです。しかし、点数は入力されてしまいました。
警察庁の20号通達には、「違反等登録審査官は、行政処分書に係る事案について違反事実の不存在若しくは事実誤認があると認めたときなどは、当該事案を違反等登録から除外し、交通事故に係る事案について登録除外事由に該当する事由があると認めたときは、当該事案を事故登録の対象から除外するものとする」とあります。
しかし、「入力点数抹消要請書」を提出しても、点数が一度入るとなかなか抜くことができません。
通達には、「申立てが、当該違反行為の刑事処分の不起訴又は無罪等を理由とする場合として、当該申立ての内容に相当の理由があり、違反等登録の内容に事実誤認のおそれが認められる場合に限り、一時、処分書等の交付を見合わせ、改めて事案内容を審査するものとする」ともあり、証明に相当な証拠がなければならないからです。
不起訴には①嫌疑なし。②嫌疑不十分。③起訴猶予―の3種類がありますが、行政処分課は検察の処分内容にかかわらず入力します。不起訴は加点入力対象から除外させる取り組みが必要です。
現行システムへの対策として取り締まりを受けた時点で「加点入力保留の申立書」を提出することや不服審査が昨年、同じ部署でなく第三者機関に委ねることに変更になったことから、確かな証拠があれば不服審査請求を出すことが対策として考えられます。
【東京地連道交法対策委員会】